夏目血風録

第27話

2013年11月4日(月) 掲載全32話中 27話目

前回は10月28日17:20参照

気が付けば2007年が明けた。
東京に出てきてから、月日の流れはとても早かった。

2006年の年末年始は静岡に帰省して焼肉屋でバイトの毎日だった。
そのおかげで貯金を増やすことに成功し、無駄遣いしない為に定期預金をして東京に戻った。

年明けには瞳と舞台を観に行く約束もしていたので、再び東京で充実した日々がスタートする…はずだった。

しかし、この時期、専門学校の近くにパチンコ屋がグランドオープンし、そこに通い始めたのが運の尽き。

その店はそこら中に設定を示唆する札が刺さっていたのだが…
俺はそれに翻弄され、鬼武者3、北斗の拳SE、押忍!番長といった機種を乱れ打った。

しかし、札台を打っても全く勝てない…。

そう、ガセ告知をする店だったのだ。
そんな店で打っていたため、貯金はほとんどなくなってしまった。

遂に恐れていた事が起きてしまう…!
マズイ…飢え死にする…。

そこで俺の取った行動は、当時流行っていた登録制の派遣でバイトをすることだった。

内容はベルトコンベアーに流れてきた物を仕分けるような仕事だったのだが、その光景に驚いた。
派遣の現場にはバイトに来た多くの人間がいたのだが、俺と同じように疲れきった顔をした人達ばかりだったのだ。

実際には違ったのかもしれないが、少なくとも当時の自分にはそう見えた。
更に、指示を出す側の人間はかなり人使いが荒く、こき使われる日々が続いた。

自分はこのために東京に来たんじゃない…。
そう改めて強く思い、派遣のバイトはやめた。

しかし、追い打ちをかけるような出来事が起きた。

専門学校で2年生になると、オーディションに合格しなければ受講できない授業があり、俺はその最終選考に漏れてしまった。

それは自分の実力のなさが形になる出来事でもあり、相当なショックを受けた。

当然、瞳は合格しており、合わせる顔がなかった。

途方に暮れていると、以前秘宝伝の設定6で5000枚出した店が、かなり出している事に気づいた。

かなり出していたので、1人でこの状況を見過ごすのは勿体ない、大勢で攻めた方が勝てると判断した。

早速学校の友達に声をかけたが、手伝ってくれる人はいなかった。
それでも諦めきれなかった俺は、誰でもいいから手伝ってほしかった。

そこで…。

夏に揉めて以来、連絡を取っていなかったエビス丸に連絡することにした。

彼は神奈川の大学に通っていて、東京なら手伝ってくれるだろうと思った。

揉めてから連絡を取っていなかったとはいえ、彼なら絶対来てくれると賭けることにした。

そして俺は半年ぶりにエビス丸に電話をかけた。

…つづく。

出典: パチマガスロマガ「決死のパチスロサバイバル日本縦断編5」内の不定期連載「夏目血風録」(2013年11月4日(月) 掲載)。 本文は当時の掲載どおりで、書き換えていません。