僕の答えを先に言うと、期待値を数字で冷静に追えることと、自分がギャンブル依存症であることは、僕の中で矛盾せず同時に成立しています。

この記事の要約

  • 期待値思考とは、感情でなく数字でプラスかマイナスかを判断し続ける考え方のこと
  • 新しいブームに反応してしまうのは、期待値思考の癖であり、同時に依存症の反応でもある
  • 僕自身、実際にパチスロ依存症、広く言えばギャンブル依存症だと思っています
  • 上がり続けているように見える資産は、株でも仮想通貨でも、パチスロの台と同じでいつか必ず下がる。分かれ道は入り方より「ヤメ時の判断」
  • 読者に伝えたいのは、儲け話が来た時に「これは期待値の話か、依存の反応か」を自分の中で分けて考えること

期待値思考とは何か

期待値思考とは、その場の感情ではなく数字でプラスかマイナスかを判断し続ける考え方のことです。

僕はパチスロを長くやってきて、勝つか負けるかをその日の感情で決めるのをやめました。台の設定や過去のデータから「この行動を続けたら長期的にプラスになるか」だけを見る。今日勝ったから続ける、今日負けたからやめる、みたいな判断はしません。プラスの行動とマイナスの行動を分けて、プラスの行動だけを積み重ねるというのが、僕にとっての期待値思考です。

この考え方の癖がついていると、パチスロ以外の場面でも同じ目で物事を見るようになります。新しい儲け話が出てきた時も、まず「今参加したら期待値はプラスかマイナスか」を考えてしまうんですよね。

なぜ新しいブームに期待値の目で反応してしまうのか

新しいブームが出た時、僕はまず「今参加したら期待値がプラスかどうか」を数字で考えてしまいます。それが長年の癖だからです。

以前、歩くだけでお金がもらえる仕組みの新興アプリが流行った時期がありました。序盤に参加した人は、短期間で投資した分を回収してさらに上乗せが取れる状態が数週間続いていて、その状態だけを見れば期待値はプラスでした。ただ、それに乗った人の多くは投資や仮想通貨をやったことがない普通の人たちで、その後に値段が急に下がった時、耐えられずに一斉に売りに走ったんですよね。

これはパチスロのホールでも同じことが起きます。いつもすごく出している店があって、周りの客が「なんとなく怖いから」「みんなやめているから」という理由でどんどん抜けていく。理由が明確じゃないのに、みんなが抜けるから自分も抜ける。過熱していた期間が長ければ長いほど、裏切られた時の反動は大きくなります。

ここで僕が思うのは、上がり続けているように見える資産は、株でも仮想通貨でも、いつかは必ず下がるということです。パチスロの台選びと構造は同じで、勝負を決めるのは「いつ入るか」より「いつヤメるか」の判断だと僕は思っています。出ている台に居座り続けて周りが抜けていくのを見てから慌てて抜けるのと、最初から自分の中で期待値が崩れる分岐点を決めておいてそこでヤメるのとでは、結果がまったく変わってきます。

それは依存症でもあるという自己分析

僕は自分のことを、パチスロ依存症、広く言えばギャンブル依存症だと思っています。これは科学的な話ではなく、僕自身の実体験からの自己分析です。

理論的に考えたら、パチスロを打つより家でトレードしたり仕事をした方がお金は稼げるし、パチスロに使う時間は無駄だと分かっています。それでも今でもパチスロを打ちに行くことがあります。なぜかというと、大当たりを引いてコインを増やして、自分の狙いが当たった時の快楽を脳が覚えてしまっているからです。頭で分かっていることと、脳が動いてしまうことは別なんですよね。

これは勝っている人でも負けている人でも関係なく起きます。パチンコ屋という業態が成立しているのも、負けている人が通い続けてくれるからです。なぜ負けているのに通い続けるのか。「息抜きだから」「勝つまでやめられないから」と理由をつけますが、実際は無意識に体が動いている習慣です。歩くだけでお金がもらえるあの新興アプリに人が抜けられなくなったのも、構造としては同じだと僕は見ています。

僕自身、この依存させられる側の感覚が分かるからこそ、依存している人が多い市場では、自分が依存しないで期待値だけを冷静に追えれば有利になれるとも思っています。頭の判断と脳の快楽反応は別の回路で、両方が同時に自分の中にあるのが普通だと僕は考えています。

パチスロで学んだ考え方が他の場面でも出る例

長くパチスロで期待値を追ってきた経験は、金額が大きくなった時に冷静でいられる、という武器になります。

金額が大きくなればなるほど、期待値そのものを信じられなくなる人が増えます。理由は単純で、負けた時のダメージが大きくなるからです。僕はパチスロで小さい金額のうちから期待値を追い続けてきたので、負けた時のダメージへの耐性がついています。あの新興アプリが値崩れした時、それまでSNSで強気なことを言っていた人たちが、価格が下がった瞬間に「もう引退します」と言い出すのを見ました。僕はそこで、参加するタイミングでの期待値の話と、その後のパニックで抜けるかどうかの話は、そもそも別のものだと考えていました。多くの人はここを一緒にして、値段が下がったこと自体を「失敗だった」と結論づけてしまいます。

これは普段パチスロを打っている時の視点そのものです。出ている台が急に沈黙した時、それをその台の期待値の否定だと捉えるか、単なる短期的なブレだと捉えるかで、次の行動が変わります。僕が意識しているのは、感情が動いた瞬間にこそ、一度その場から離れて数字だけを見直すことです。

読者へのメッセージ

新しい儲け話が来た時に考えるべきは、それが期待値の話なのか、依存の反応なのかを自分の中で分けることです。

僕は誰かに「これをやれ」とか「これはもう終わりだから抜けろ」とは言いません。判断するのは自分自身で、期待値を計算するのも自分でやることだと思っています。ただ、新しい儲け話やブームが出てきた時に、自分が今動いているのは冷静な期待値の判断なのか、それとも脳が快楽を覚えている依存の反応なのか。この二つを分けて見られるかどうかで、結果は大きく変わると僕は思っています。

僕自身、その動画([話題のSTEPNはパチンコ屋と同じ](https://www.youtube.com/watch?v=Qk0g39_XB88))を撮った時から、この依存する自分と期待値を追う自分の両方をずっと抱えたままやってきています。どちらかを否定するのではなく、両方あることを前提にして、判断する時だけは数字に戻る。それが僕なりのやり方です。

この記事のQ&A

Q. 期待値を計算できるのに依存症だというのは矛盾しませんか?

A. 矛盾しないです。期待値の計算は頭の判断で、依存は脳の快楽の反応なので、僕は別の回路だと考えています。頭で「行かない方がいい」と分かっていても、脳が快楽を覚えていると体が動いてしまう。両方が同時に自分の中にあるのが普通だと思っています。

Q. 新しいブームに飛びつく人と、期待値で見る人は何が違うんですか?

A. 経験の量だと思います。長く期待値を追ってきた人は、金額が大きくなっても冷静に判断を続けられます。逆に経験がないと、負けた時のダメージの大きさに引っ張られて、期待値そのものを信じられなくなってしまいます。

Q. 上がり続けている資産に乗るべきかどうか、どう考えればいいですか?

A. 「乗るべきか」自体は僕は答えません。ただ、上がり続けているように見える資産は株でも仮想通貨でも、いつかは必ず下がります。パチスロの台選びと同じで、勝負を決めるのは入るタイミングより、どこでヤメるかの判断だと思っています。

Q. ギャンブル依存症は自分で克服できるものですか?

A. 僕自身、今でも完全には抜けていないと思っています。理論より脳の快楽の方が強く出る場面があるのは認めた上で、それでも判断する時だけは期待値の計算に感情を混ぜない。それが今の僕のやり方です。